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正信偈の13人(12月下旬)

水仙

【正信偈の13人】

 

今週日曜日、12月18日、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』最終回です。
全48回、楽しませてもらいました。

 

源頼朝(鎌倉殿)の家来13人の壮絶な戦い。
武士社会の厳しさを考えさせられもしました。

 

ところで今、お取り越しで読んでいる『正信偈』。
仏さまも含めて登場人物は何人でしょうか?

 

「……分かりません。」

 

正解です。「諸仏」「一切善悪凡夫人」はとても数えられません。

 

ですが特定の名前の人だけにすると、
実は『鎌倉殿』と同じ13人です。

 

  • @阿弥陀さま(法蔵菩薩)
  • Aお釈迦さま
  • B世自在王仏
  • C七高僧:龍樹菩薩
  • D七高僧:天親菩薩
  • E七高僧:曇鸞大師
  • F七高僧:道綽禅師
  • G七高僧:善導大師
  • H七高僧:源信和尚
  • I七高僧:源空上人
  • J梁の天子
  • K三蔵流支
  • L韋提希

 

「阿弥陀さまと法蔵菩薩は別なのでは?」

 

そういう見方もできますね(笑)
でも法蔵菩薩が五劫の間思惟し、本願をおこし、
兆載永劫の修行の末に仏さまになったのが「阿弥陀さま」です。
そういう意味では同一人物です。
……別に『鎌倉殿』に人数をあわせる必要はないので、
14人でも正解です。

 

※参照:季刊せいてん

 

【親鸞聖人】

 

先日、この事をお取り越しでMさんにおたずねすると、

 

「親鸞聖人の名前はでないのですか?」

 

とたずねられました。

 

「残念ですがありませんね。」と言いながら、
その後、考えてしまいました。

 

たしかに親鸞聖人のお名前はありませんが、
主語は親鸞聖人です。
冒頭の「帰命無量寿如来」を書き下せば、
「無量寿如来に帰命す」ですが、
現代語にすれば、
「私親鸞は無量寿如来に帰命いたします」、
主語は親鸞聖人です。
正信偈は偈文なので分かりにくいですが、
主語はほとんど、正信偈を書かれた親鸞聖人です。

 

なお源信和尚をたたえる箇所に「我」が二ヶ所あります。

 

極重悪人唯称仏
亦在彼摂取中
煩悩障眼雖不見
大悲無倦常照

 

この「我」は源信和尚の『往生要集』のお言葉ですから、
本来は「我」は源信和尚です。

 

しかし、ここでは親鸞聖人がみずからが、
煩悩でみえないけれども、
間違いなく阿弥陀さまは私を照らしてくださっている、
そう喜ばれている箇所でしょう。

 

聖人(親鸞)のつねの仰せには、
「弥陀の五劫思惟の願をよくよく案ずれば、
ひとへに親鸞一人がためなりけり。
されば、それほどの業をもちける身にてありけるを、
たすけんとおぼしめしたちける本願のかたじけなさよ」(歎異抄)

 

『歎異抄』に出てくる金言です。

 

正信偈の13人。
しかしその中心は間違いなく鎌倉殿ならぬ親鸞聖人であり、
そして正信偈を拝読する私たち自身と受けとめさせていただきます。

 

(おわり)

 

 

 

 


 

 
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