「法座の言葉」について
専徳寺では昭和55年より、
法座が終わるたびに参詣者に葉書を送って来ました。
葉書には参詣へのお礼に続いて、講師の法話の肝要部分、
またそれを承けての住職の法語等を書いてきました。
当ページではこれらの言葉を紹介いたします。
No.291 紫藤常昭師 (令和5(2023)3/25-26)
【讃題】
信心獲得すといふは第十八の願をこころうるなり。
この願をこころうるといふは、
南無阿弥陀仏のすがたをこころうるなり。
このゆゑに、南無と帰命する一念の処に発願回向のこころあるべし。
これすなはち弥陀如来の凡夫に回向しましますこころなり。
これを『大経』(上)には「令諸衆生功徳成就」と説けり。
「ホーホケキョ♪」とウグイスが鳴くところに、
春というものがその姿をあらわすように、
柿の実が上から下に落ちるところに、
万有引力の法則がその力を示すように、
この私が「南無阿弥陀仏(ナンマンダブ)」と耳に聞き口に称える所に、
「弥陀願力」という
仏さまのこの上ないお慈悲のはたらきがそのすがたを現している、
というのが浄土真宗です。
中世室町の戦乱のさなかに、
画期的な方法で浄土真宗を伝え、
日本人の骨格を作られた本願寺の八代門主蓮如上人。
その上人が、
「仏さまの話を聞く機会」として柔軟に本願寺に取り入れられたのが「彼岸会」です。
(おわり)